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化学工学技士(基礎)その6 ~2017年解答~

こんにちは、ようちゃんです!

 

引き続き化学工学技士(基礎)過去問の解答アップロードと簡単な解説をしていきます!

 

今回は2017年の試験です。

初めに私が解いた手書き解答を載せますねー!

自信がない点や分からなかった点もありますのでもし気づいた方がいらっしゃいましたらコメントにてお知らせください、、(*_*;

試験問題は化学工学会 » 化学工学技士(基礎) 過去の試験問題より。

 

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以下簡単な解説やコメントです。

 

A1 物質の状態

気液固の三相に関する現象の正誤問題です。化学工学では分離操作などにおいて相変化を利用することがよくあるので難しいと感じた人は相変化をよく復習しておきましょう。

 

A2 気液平衡

主に気液平衡論に関する正誤問題です。気液平衡も分離操作において大切な事象となるのでよく学習しておきましょう。

 

A3 プロセス工学

燃焼プロセスにおける熱収支(エネルギー収支、energy balance)を考える問題です。化学工学におけるエンタルピーの扱いを理解していれば大丈夫です。

 

A4 流動

流路拡大によるエネルギー損失を考える問題です。具体的にはベルヌーイ(Bernoulli)の式を用いて圧力差を考えます。流路拡大によるエネルギー損失は工業的に重要な事項です。

 

A5 伝熱操作

伝熱現象は電気回路のアナロジーで考えることができ、その時重要となるのが伝熱のしにくさを表す熱抵抗です。本問では伝導伝熱に熱抵抗の考えを導入して計算し、対流伝熱と合わせて熱流束について数値計算します。

 

A6 反応工学

回分反応器(batch reactor)における一次の並列反応を考える問題です。各成分について物質収支(mass balance, material balance)を考えればあとはひたすら計算です。

 

A7 固液分離操作

遠心分離に関する計算問題です。遠心分離の沈降速度は重力沈降速度に遠心加速度と重力加速度の比である遠心加速度をかければ求めることができます。遠心分離では回転半径が大きくなるほどかかる力が大きくなるために抵抗力と遠心力が釣り合うことはなくいつまでも加速し続けることを知っておいてください。

 

A8 物理化学(相平衡)

常温常圧で固体である物質に関して気固平衡の知識を用いて蒸気圧を求める問題です。理想気体の状態方程式やドルトンの分圧の法則などの基本的な化学の知識があれば解くことができます。

 

B1 反応工学

触媒反応における粒子拡散の速さと反応の速さの関係について議論する問題です。フィック(Fick)の第一法則からスタートして微分方程式を解きましょう。プロセスにおいて最も遅くプロセス自体の速さを支配する過程を律速過程といい、本問では反応律速の場合と拡散律速の場合について考えます。

 

B2-1 次元解析

充填層における圧損を題材として次元解析を行う問題です。化学工学を学ぶ者にとって次元解析は基本中の基本なので知らないという人は参考書で徹底的に理解しましょう。また、指数関数の解析によく用いられる両対数プロットに関しても理解しておきましょう。

 

B2-2 反応工学

複数の管型反応器(plug flow reactor, PFR)を接続して転化率の変化を考える問題です。第i番目の反応における物質収支を考え、各段間の関係を漸化式として扱えば計算できます。

 

B2-3 プロセス制御工学

タンク内に貯められた液体をヒーターで加熱するプロセスに関して熱収支を考え、温度の制御を考える問題です。プロセス制御の問題はいつもやることが同じで、対象プロセスの物質収支や熱収支を考え、入力変数と出力変数に注目しながらラプラス変換して聖書コントローラを考えれば良いです。

 

B3-1 抽出

液液抽出プロセスにおける操作後の組成を三角線図から求める問題です。三角線図の見方は所見では分からないと思うので必ず勉強しておきましょう。

 

B3-2 固液分離操作

定圧沪過に関する問題です。沪過においては基本式であるルース(Ruth)の式を理解する必要があります。これさえ分かれば後は式変形をするだけで沪過の問題が全て解けます。

 

B3-3 蒸留

最小理論段数を計算するフェンスキ(Fenske)の式を扱った問題です。見慣れないかもしれませんが計算自体は代入するだけです。後半部分では蒸留塔の基礎知識について問われています。蒸留塔は工業プロセスでも特に重要なので一生もののつもりで学んでおきましょう。

 

 

以上で2017年過去問の話を終わります。訂正や質問はぜひコメントにお寄せください。

 

ではまた(*˘︶˘*).。.:*♡

 

今回は流体工学の本を紹介します。この本はほかの流体の本に比べてかなり易しいレベルから記述されており、高校の基礎的な数学の知識があれば簡単に読み進められます。

 

 

2019年の過去問解答はこちら↓

 

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2018年の過去問解答はこちら↓

 

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2016年の過去問解答はこちら↓

 

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 2015年の過去問解答はこちら↓

 

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2014年の過去問解答はこちら↓

 

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2013年の過去問解答はこちら↓

 

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